「中小企業のCRMで Pipedrive と HubSpot、どちらにすべき?」「両方とも中小向けと聞くが、結局どう違うの?」——CRM 選定でよく見かける悩みです。
結論からお伝えすると、「営業パイプラインに絞った軽量運用なら Pipedrive」「マーケ・サポートも含む統合プラットフォームを求めるなら HubSpot」が現状のベストアンサーです。両者は中小企業向け CRM カテゴリで競合しますが、設計思想が大きく違います。本記事では機能・料金・組織規模の3軸で中立に整理します。
結論:選び分けの早見表
| あなたの状況 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 営業パイプライン管理に絞った運用 | Pipedrive | UI 直感的、営業パイプライン特化設計 |
| マーケ・営業・サポート統合運用 | HubSpot | 複数Hubの統合プラットフォーム |
| 予算ゼロから始めたい | HubSpot | 無料CRMで本格機能まで利用可能 |
| 10〜50名の営業組織 | Pipedrive | $14/月から本格運用、コスパ良好 |
| インバウンドマーケで成長狙う | HubSpot | マーケ機能が中核に組み込み |
| UI 直感的・営業マンが使いやすい | Pipedrive | 学習コスト低、即運用可能 |
運営会社の比較
料金プラン比較
| プラン | Pipedrive | HubSpot |
|---|---|---|
| 無料 | ×(14日トライアル) | ○ Free CRM(基本機能フル) |
| 入門級 | Essential $14/月 | Sales Hub Starter $15/月 |
| 中級 | Advanced $29/月 | Professional $90/月 |
| 上級 | Professional $49/月 | Enterprise $150/月 |
| 最上位 | Power / Enterprise $64〜99/月 | 複数Hub統合(要問合せ) |
料金面では Pipedrive が大きく安価。Pipedrive Professional $49/月 vs HubSpot Professional $90/月 で約半額。HubSpot は無料CRMがある一方、有料化フェーズで料金が大きく跳ねる構造です。Pipedrive は最低価格帯から本格機能、HubSpot は無料からエンタープライズまで幅広い設計です。
機能比較マトリクス
| 機能 | Pipedrive | HubSpot |
|---|---|---|
| 営業パイプライン管理 | ◎ 中核 | ○ |
| マーケティングオートメーション | × | ◎ Marketing Hub |
| カスタマーサポート(チケット) | × | ◎ Service Hub |
| ランディングページ・フォーム | △ | ◎ CMS Hub |
| UI 直感性・学習コスト | ◎ | ◎ |
| レポート・予測 | ○ Professional 以上 | ◎ |
| AI機能 | ○ Sales Assistant | ◎ Breeze AI |
| 無料プラン | × | ◎ |
| 価格コスパ(営業のみ運用) | ◎ | △ |
| 日本語UI・サポート | ○ | ◎ |
| 人材市場(経験者) | ○ | ◎ |
得意分野の違い:実際の使われ方
1. 営業パイプライン特化 → Pipedrive
「営業パイプラインに集中して機能を絞り込んだCRM」という Pipedrive の設計は、複雑なマーケ機能を求めない営業組織には大きな魅力です。UI が直感的で営業マンの学習コストが低く、導入後すぐに本格運用に入れる軽快さがあります。
2. インバウンドマーケ統合 → HubSpot
HubSpot の真骨頂は「Webサイト・ブログ・SEO・メール・CRM・営業・サポート」を1プラットフォームで運用できる統合性。マーケ起点で成長を狙うBtoB SaaS には HubSpot のフルファネルが大きな価値を提供します。Pipedrive にはこの統合性はありません。
3. 無料CRM → HubSpot が現実解
「予算ゼロからCRMを始めたい」用途では HubSpot Free CRM が現状トップクラスの選択肢。基本機能がフルに使える無料設計は、Pipedrive には対応する選択肢がありません(Pipedrive は14日間トライアルのみ)。
4. 営業のみ運用のコスパ → Pipedrive
「マーケ機能は別ツール、営業CRMだけ欲しい」用途では Pipedrive の料金優位性が大きく活きます。Pipedrive Professional $49/月 vs HubSpot Professional $90/月で、機能領域がほぼ同じなら Pipedrive の方が約半額です。
5. 拡張性・人材市場 → HubSpot
HubSpot 認定資格者・運用人材の市場規模、サードパーティ連携の数、エコシステム全体の規模では HubSpot が大きく勝ります。長期運用を前提とした人材確保のしやすさで、組織が成長したフェーズでは HubSpot に軍配が上がりやすい。
用途別の推奨
- 10〜50名規模のBtoB営業組織
- 営業パイプライン管理に絞ったCRM
- HubSpot のマーケ機能が不要
- UI 直感的で営業マンが使いやすい
- 有料プランの料金重視
- マーケ・営業・サポート統合運用
- BtoB SaaS・成長スタートアップ
- インバウンドマーケで成長狙う
- 予算ゼロから無料CRM 始めたい
- 長期運用前提・人材確保しやすさ重視
選び方の決定木
- マーケ・サポート機能も統合したい?
→ Yes: HubSpot 推奨 / No: 次へ - 予算ゼロから始めたい?
→ Yes: HubSpot 推奨(無料CRM) / No: 次へ - 営業パイプラインに絞った運用?
→ Yes: Pipedrive 推奨 / No: 次へ - 有料プラン料金優先?
→ Yes: Pipedrive 推奨(HubSpotの約半額) / No: 用途を再検討
移行・併用パターン
- HubSpot Free → Pipedrive 移行:無料機能で開始、本格運用で営業特化に絞る場合の移行パターン
- Pipedrive → HubSpot 移行:組織成長に伴いマーケ・サポート機能が必要になった段階
- 併用:Pipedrive で営業、Mailchimp 等でマーケ、という別ツール組み合わせも実例あり
- Salesforce との比較も:100名以上は Salesforce も候補、詳細は HubSpot vs Salesforce 比較
2026年の最新動向
Pipedrive の動き
2024年以降、Pipedrive AI Sales Assistant の機能拡充が進行。営業マネージャーの判断支援・優先順位付け・メール下書き生成など、営業特化AI の方向性で強化を続けています。
HubSpot の動き
Breeze AI(HubSpot の AI ブランド)の機能拡充が継続。営業・マーケ・サポート全方位でAI機能を組み込む路線で、中小企業向けのオールインワン化が加速しています。
よくある質問
Q1. 結局どちらを選ぶべきですか?
用途で決まります。営業特化なら Pipedrive、統合プラットフォームなら HubSpot です。HubSpot は無料CRMがあるため、まず HubSpot で試して合わなければ Pipedrive を検討する流れが現実的です。
Q2. Salesforce との比較は?
Salesforce はエンタープライズ向け本格CRM。100名以上の本格営業組織なら Salesforce、10〜100名なら HubSpot/Pipedrive、という規模感の棲み分けです。詳細は HubSpot vs Salesforce 比較 もご確認ください。
Q3. データ移行は可能ですか?
両者ともCSVインポート機能があり、リスト・取引データの移行は可能です。HubSpot には Salesforce・Pipedrive からのインポーターが提供されています。ワークフロー(自動化)の設定は手動再構築が現実的です。
Q4. 日本語サポートはどちらが充実?
HubSpot の方が日本市場の認知度・運用パートナー数で勝ります。Pipedrive も日本語UI・サポート対応していますが、ユーザーコミュニティ規模では HubSpot に譲ります。
Q5. 個人事業主・小規模では?
個人事業主・1〜5名の小規模なら HubSpot の無料CRMで十分なケースが多いです。Pipedrive Essential も $14/月 と低価格ですが、無料機能で足りる場合は HubSpot がコスパ最良です。
Q6. 個別レビューはどこにありますか?
各ツールの詳細レビューは Pipedrive 個別レビュー と HubSpot 個別レビュー をご確認ください。
まとめ:用途と組織規模で選ぶ
- 営業パイプライン特化・コスパ重視: Pipedrive
- マーケ・サポート統合・無料から始めたい: HubSpot
- 迷ったら HubSpot 無料CRM:機能を試してから本格判断するのが現実解
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※本記事の料金・機能情報は2026年4月時点の公式情報を筆者が確認した内容です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
